King Pelican Fresh Malt Pub
Tsurumi-ku Namamugi 1-11-12
Tel: 045-503-1950
Hours: 13:00~26:00 (Mon~Sat)
web: kingpelican.jp
Mugiya
Tsurumi-ku Namamugi 3-2-27
Tel: 045-642-6323
Hours: 16:00~25:00 (Tue~Sun)
Steam Head Fries
Tsurumi-ku Namamugi 3-15-24
Tel: 045-516-0310
Hours: 17:00~23:00 (Wed~Sun)
Instagram: steamheadjapan
一見するとあまり目立たない印象の鶴見区・生麦界隈。西側は丘陵地帯、東側には重工業地帯の埋立地が広がり、交通量の多い幹線道路や鉄道が南北を貫いている。しかし、急行列車は生麦駅を速度を落とすことなく通過していく。矛盾しているようだが、公共交通機関のアクセスのしにくさを考えると、まさに「陸の孤島」。しかしこのエリアは、かつて江戸時代には東海道沿いに位置する村として栄え、その鮮やかに彩られた歴史は、多くのバーや飲食店に漂う雰囲気から感じられる。この街全体が、知る人ぞ知る「穴場」だという人もいるだろう。簡単には見つけられないかもしれないが、見てみる価値はある。
生麦の店として有名なのは、京急生麦駅からすぐの場所にある、1998年オープンの「キングペリカン」(この名前はレタスの銘柄から名付けられた)。オーナーの藤原正宏はウイスキーを好んでいたが、常連客からは8種類のタップで提供されるクラフトビール(パイント1540円、ハーフ825円)が人気を集めるようになった。横浜ビールと、地元に工場を構えるキリンビールとは長い付き合いがあるそうで、それはメニューからも見てとれる(フードメニューも充実している)。2013年の秋から開催されている「秋のビール祭りin生麦」は、意欲的な藤原が発起人だったという。キリンビール横浜工場が資金を提供し、これからご紹介するビアバーで行われてきた。コロナの影響は少なからずあったが、朗報!(本稿終わりに紹介しよう)
キングペリカンから30秒先にあるのが、2016年居酒屋兼スタンディングビアバーとしてオープンした姉妹店「麥ヤ(むぎや)」だ。その名前は地名だけではなく、ビールやウイスキーの主原料も示している。地元の人たちであふれる陽気な店内を取り仕切り、さらに盛り上げてくれるのは店長の横山俊博。彼は客の顔や名前も覚えて明るい笑顔で迎えてくれる。メインのカウンターは、いわゆるコの字型で、見知らぬ人同士でも楽しめる工夫がされている。7つのタップ(300ミリリットル 700円~)は、おもに地元のクラフトビールを中心としたラインナップだ。そしてキリンの大ジョッキは1155円であなたのものに。おつまみは275円から480円でチョイス可能。またビール以外にも、福島県産の日本酒が数多く揃っている。
国道15線を道沿いに少し歩くと、オーナーの黒木結弦と妻の舞が2017年にオープンした「スチームヘッドフライズ」に着く。メニューにはソーセージ、ステーキ、ラムチョップやピザ、そして4種類のバーガーなどが並び、肉好きにはたまらない。もちろんフライドポテトはすべてに添えられている。ワインやカクテルもあるが、やはり主力はタップや缶で用意されているクラフトビールだろう。特に黒木のお気に入りは二兎醸造(滋賀県)で、すべて950円。ビールオタクであるならば、それぞれの銘柄のアルコール度数やIBU(国際苦味単位)、麦芽、ホップや酵母の種類の違いを楽しみながら飲み比べることもできる。
速報:秋のビール祭りin生麦が、今年は10月29日、30日の日程で開催決定!ライブ音楽と、地元を愛する人たちが選りすぐりの料理や飲み物を用意して、街を盛り上げる。横浜市北東にある隠れた宝石のような街で、パブを巡るには絶好のチャンスだ。