京急南太田駅から徒歩8分、ドンドン商店街を抜けると現れるのが横濱鈴木屋酒店だ。外観は昔ながらの地元の酒屋という雰囲気だが、いざ入ってみるとずらっと並ぶ酒の多さにびっくりする。日本酒、焼酎、ワインだけでは無く、国内外のクラフトビールまで取り扱っており、まるでお酒好きのユートピアだ。3代目店主の鈴木孝が優しい笑顔で出迎えてくれる。
昭和38年から続く歴史ある鈴木屋だが、鈴木が25歳で家業を継ぐまでは、コンビニエンスストアのような店だったという。「父は地域密着型の町の冷蔵庫のような店にしたかったようですが、私はもっと酒類の専門性を高めたいと思っていて、当時は父とよく揉めていました」。と鈴木は笑いながら当時を振り返る。徐々に品揃えを充実させ、現在では普通の酒屋とは一線を画すその品揃えで、コアな品を求めたお客さんが訪れる店になっている。また、横浜では入手困難な酒も沢山あり、お酒情報の発信地としても機能している。
もちろんお酒に詳しくない人でも鈴木が的確なアドバイスをくれるため、ギフト選びや新しい発見を求めて訪れるのも良いだろう。鈴木は「今後は角打ちにも挑戦したいと考えています。お酒についての意見交換をしたり、お客さんの喜ぶ顔を見れたら嬉しいです」と今後の目標についても教えてくれた。今夜の一杯を探しにぜひ一度訪れてみてほしい。