南武線の線路沿いに佇む「麦髭屋」は、クラフトビールと生牡蠣をリーズナブルに楽しめる居心地のいいお店だ。初めての人も、常連の客も、温かい笑顔で迎え入れてくれるのは朗らかで親しみやすい店長の高城沙耶。カウンターには2席しかなく、小さな店内はあっという間に客で一杯になる。席数の10に対し、タップがなんと7つも設置されており、サワービールやIPAなど、幅広い種類のビールが味わえる。高城はビールの選別に気を配っていて、30ほどの国内ブルワリーのビールから選ぶそうだが、7つのうち1つのタップは地元の、みぞのくち醸造所(通称のくち)が常時提供されている。前回訪れたときには、富良野のブルワリー、忽布古丹(ホップコタン)の「ピルスナーウレンケル」と、東京のY.Y.Gブルワリー「マダムバタフライ」のがとても美味しかった。ハーフパイントは700円から1000円弱、パイントは1200円からの価格設定だが、黒ラベルビールはグラス420円、タンブラーは590円で飲めるほか、ワイン、ウイスキーやカクテルも用意されている。
麦髭屋の魅力は、なんといってもリーズナブルに味わえる生牡蠣の数々だろう。北海道東部・厚岸近くの老者舞(オシャマップ)産の牡蠣は1個390円だが、10個頼めば2180円と割安。兵庫県産の牡蠣も同じ程度の値段で、宮城県石巻産や岩手県大船渡産の牡蠣は1個540円から。牡蠣以外にも、ボリュームのあるさまざまな種類のおつまみ(平均440円)や、メインの煮込み料理など豊富なメニューがそろっている。ちなみにフィッシュアンドチップスは860円。
麦髭屋はちょうど1周年を迎えたばかり。ぜひ足を運んで一緒にお祝いしよう!