宇治茶は日本屈指の緑茶ブランドで、古くから農民から武士、大名にいたるまで、その健康効果と香り高い味わいで人気を博し、宇治茶の栽培技術は何代にもわたって継承されてきた。堀井恒雄の実家も何代も続く栽培農家である。
京都で120年続く茶の栽培農家を営んできた堀井家は、抹茶の原料(碾茶)の加工もしている。5年前、恒雄が保土ヶ谷区天王町にオープンした商店は、横浜出身の妻・初美と切り盛りしている。鹿児島県産のべにふうき茶以外は、主に宇治茶を扱っている。べにふうき茶は花粉症の症状に効果があるといわれている。
店を始める前、恒雄は10年間プロ野球選手として活躍し、そのうち7年間は横浜大洋ホエールズ(現ベイスターズ)に所属していた。引退後はコーチやスカウトも務めていたが、野球からは離れて家業を継ぐことを決意した。
横浜はもとより、東京近郊でも宇治茶の専門店は貴重な存在である。又兵衛なら、京都以外ではなかなか手に入らない宇治茶を試飲して購入することができる。茶葉はセンスのよいお洒落なパッケージで包装され、お土産にもぴったりなセットが数多く用意されている。英語の説明書付パンフレットも店頭で入手可能で、ウェブサイトからの注文受付や海外発送も行っている。
初美は、美味しさだけでなく、健康のために緑茶をもっと飲んでほしいと語ってくれた。堀井夫妻は、毎日何杯もお茶を飲むそうだ。暑い日には水出し緑茶がおすすめとのこと。