こじんまりとした丸祇羅(マルマサラ)は、福富町にある我々一押しのお店だ。見た目の美しさはもちろんのこと、カラフルに彩られた数種類のカレーは味わい豊かで絶品。夏にぴったりの美味しさだ。カレーメニューは日替わりのみ(トッピングとドリンクは数種類から選べる)、さまざまな風土の味を一度に楽しめるスタイルになっている。取材に訪れた際は、チキン、キーマ、豆の南インドカレーが3種、そしてバスマティライスがついたプレート(1200円)があった。トッピングとしてスパイス味玉(100円)を加えると、大きなお皿の半分によそわれたチキンカレーに、なめらかなクリーミーさが増してさらに美味しさがアップした。キーマカレーは味わい深く、豆カレーは口当たりが軽めで甘味を感じた。両方ともパクチーのトッピングが合う。米の種類はカレーによって変えているそうだが、我々が食べたカレーにはバスマティライスが見事にマッチしていた。香り高いナッツのような味とふわふわとした食感で一口食べるごとに満足度が増し、美味だった。
丸祇羅は2年前にオープン。オーナーの六反は独学で学んだシェフで、カレー、ライスやトッピングなど完璧に組み合わされたプレートを前にすれば彼の才能と知識は一目瞭然だ。将来の展望を尋ねると、六反は「お客様により楽しんでいただけるカレー作りをやっていきたいです」と答えてくれた。テイクアウトも可能だが、インスタグラムで事前予約をしておこう。中区で働いていたり住んでいるならば、ここがランチの行きつけになることは間違いなしだ。