進化し続ける野毛のまちー古びた建物は改装されるか、もしくは建て替えられて、野毛には今どきの新しいレストランとレトロな昭和の雰囲気漂う店が混在している。前者に属する「HITSUJI宮川町」は、今風の洒落た居酒屋という表現がぴったりの店だ。横浜生まれの親しみやすいオーナー・川口将史やにこやかなスタッフと同じように、ライティングレールの照明が店内を明るい雰囲気にしている。
実は川口、野毛の中心部にもう一軒、同名の人気店を経営している。今回訪れた店は今年9月にオープンした二軒目だ。見栄えの良い盛り付けやドリンク類の素晴らしいラインナップはいずれもお見事。小誌スタッフが二人で前菜に選んだのは「白子ぽん酢」(¥680)、「味玉いくら」(¥680)、「自家製鯛塩辛」(¥500)の三品。メインには店の名物「信玄鶏のよだれ焼き」(むね又はもも ¥1680)という、特製の漬けダレに2日間漬け込んだ絶品鶏をいただいた。ここまでで二人共十分満たされたと思ったのだが、すぐさま思い直して「牛すじ煮込み」や「特製豚角煮」など他の美味しそうなメニューもいくつか頼んだ。
乾いたのどを潤すには、プレミアムモルツ(380ml,¥550)や、その時々によって銘柄は異なるが5種類の国産クラフトビール(310ml¥680/473ml¥980)をぜひ。他にも様々な銘柄の日本酒(グラス¥450~/1合¥650~)やこだわりのレモンサワー5種(¥550~)、カクテルにワイン、ソフトドリンク、その他諸々がメニューにぎっしりと書かれていて、どんな人でも必ず満足できる立派な品揃えだ。店は車の往来が少ない通りに直接面したオープンな造りで、カウンターに8席、2人~4人掛けのテーブルが7席となっている。カップルでの利用や少人数での一次会などにもってこいだ。