これまでも横浜市ではさまざまなスポーツの世界大会の決勝戦が開催されてきた。横浜スタジアムでは、2021年に開催の東京オリンピックで金メダルを獲得した野球とソフトボールの決勝戦が開催され、日産スタジアムでは、ラグビーワールドカップ2019と2002FIFAワールドカップ共に決勝戦の開催地となった。この秋、横浜で世界大会開催の栄誉に輝いたスポーツがある。それは「サイクルメッセンジャー世界選手権」だ。デリバリーレースやカーゴバイクレースなどの競技に参加するため、世界最強のサイクリストが横浜に集結し、スピードや技術など技をぶつけ合った。スポーツ・アートショー・マーケットなど、横浜の各所で関連行事も開催。エキサイティングな一週間は、9月23日と24日に新横浜で行われた決勝戦で最高潮を迎えた。
業界のカリスマ的存在である柳川健一(以下ヤナケン)が率いる大会実行委員会は、「自転車の社会、経済、環境、そして健康への利点を伝える」という使命を持って活動している。単なる移動手段だけではなく「笑顔あふれる持続可能な街」を創造することを目指している。そしてその活動を通じて、クールとエコフレンドリーであることは、同時に実現が可能であることを証明しようとしている。
実際に、週末に開催されたサイクルメッセンジャー世界選手権の決勝戦は、あらゆる意味において「クール」だった。真夏の猛暑はさわやかな秋の風へと移り変わり、すがすがしい秋晴れの中での戦いになった。運動競技と配送業の着実さ、そして決断力が融合するこのレースは予定通りに開催された。数千人規模の大会参加者及び関係者は、日産スタジアムを最大限に活用して展開された、マーケットの賑やかでリラックスした雰囲気も存分に楽しんだ。自転車文化のライフスタイルをサポートするメーカーによるブース出展など、数十のショップが展開していた。そこにさらなる深い味わいを与えてくれたのは、地元横浜にある3社のブルワリーだ。それぞれが、サイクルメッセンジャー世界大会公式オリジナルビールを醸造・発売して大会を盛り上げた。横浜を最高の街にしてくれた主催者に脱帽だ!