中華街と聞いてほとんどの人は何を連想するだろうか。点心? おいしい中華料理? 北京ダック? 獅子舞? 裏通りにある、無国籍レストランを併設した3階建てのアートギャラリー? 直前のものを思いついた人は、きっとアートバブーに行ったことがある人だろう。バンコク・カオサン近辺の路地にありそうな外観のこちらの隠れ家ギャラリーは、ワクワクがたくさん詰まった唯一無二の小宇宙だ。
世界各地を旅行したオーナーのインスピレーションに基づいたこちらの1階は、レストランとなっていて、まるで東南アジアの市場のようで親しみやすい。メニューも独特だ。スタッフもおおらかで、どんな特別なリクエストにも気軽に応えてくれる。アートバブーの前菜のいくつかはお手頃価格で、パクチー(¥330)やアンチョビポテト(¥550)から始めるのもいいだろう。メインディッシュのバターチキンカレー(¥700)はそんなに辛くはないが香り豊かで、小さいナンが3つ付く。品数は限られているものの、タイカレー(¥880)などぜひともトライすべき料理もあるし、デザートのマンゴーヨーグルトアイス(¥700)も、きっと甘党のあなたを満足させることだろう。無国籍料理のほか、アートバブーは、シンハーやタイガー、プーケットなど、タイビールも一通り取り揃えている(¥ 800)。チャイやベトナムコーヒー(いずれも¥500)もある。
アートバブーがほかの無国籍レストランと異なるところは、2階にラウンジやギャラリースペース、ターンテーブルがあり、3階にアートギャラリーを併設しているところだ。あらゆる壁に多様な芸術作品が飾られていて、地元アーティストの作品やエスニックな装飾が入り混じってアートバブーならではの雰囲気を醸し出している。地元のアーティストを支援するため、地元や海外のアーティストを迎えてライブ演奏を行うこともある。「近くて遠い」を体験するには、アートバブーはうってつけの場所だろう。