吉田町にあるホルボーンは、伝統的なブリティッシュパブを模した、趣のあるバー。2013年と比較的最近開店したお店だが、意匠を凝らした木の造りと古風な装飾が、古き良き歴史を感じさせる。ブリティッシュパブと聞いて騒々しい酒場を想像するかもしれないが、ホルボーンはその反対。店内の雰囲気は比較的落ち着いていて、一日の仕事を終えた後に、同僚と落ち着いて会話したり、バーテンダーと軽いおしゃべりを楽しむことができる。私たちが訪れた際には、若者や中年の常連が平日の夜をリラックスして楽しんでいた。
バーテンダーはかなりプロフェッショナルで礼儀正しい雰囲気だが、親しみやすく、話しやすい。彼らがカクテルをつくっているところを見ると、膨大な時間をかけ、最新の注意を払って動きを練習したというような印象を受ける。ホルボーンオリジナルカクテルのうち2つ、レオンとグレートサンライズ(いずれも¥900)は、それぞれ、日本と世界カクテル競技大会で優勝している。レオンは、ラム、パッションフルーツ、紫蘇リキュールを使った面白いカクテルだ。一方、グレートサンライズは、フレーバーウォッカ、パッション、ピーチリキュールを使ったカクテルで、甘いフルーツのような味わい。もちろん、オリジナルカクテルのほかにも、スタンダードなカクテルからビアスムージーまで、さまざまな種類がある(¥500〜¥900)。
カクテルだけでなく、ウィスキーやバーボンも多く取り揃えていて、お値段はとてもリーズナブルな¥500から用意がある。ボトルはバー後方にきちんと収められ、価格帯によって列ごとに分けられている。ある一列にはホルボーンおすすめのボトルが収められている。樽生ビールは、アサヒスーパードライ(¥500)と、ギネス、バスペールエール、そしてゲストビールがある(Sサイズ¥600、Lサイズ¥1000)。私たちが訪れた際には、ゲストビールとして伊勢角屋麦酒のヒメホワイトがオンタップしていた。
フードは、ブリティッシュパブ定番のフィッシュアンドチップス(Sサイズ¥600、Lサイズ¥1000)はもちろんのこと、ほかにも、ローストビーフ(¥700)やエビのアヒージョ(¥700)、ポークリエット(¥500)など。量もちょうどよく、平均的なブリティッシュパブよりも伝統的で手のこんだ料理を用意している。「平均よりも伝統的」。ホルボーンの特長を一言で表すならこの言葉になるだろう。