横浜はビールに関して豊かな歴史を持つ。19世紀後半に日本初のビール醸造所であるスプリングバレー(現在のキリン)が設立され、今日ではいくつかのインポーターと複数のクラフトビール醸造所が存在する。その中でも、横浜ベイブルーイングは日本全国に広く知られているだけでなく、国際的にも注目を集めている。ブルワー兼オーナーの鈴木慎也は、最近ワールドビアカップ(ビールのオリンピックのようなもの)にて金賞を受賞した。なお、彼が国際的な舞台で受賞したのはこれが初めてではない。そんな彼の美味しいビールを、横浜駅近くに新しくオープンしたタップルームで楽しむことができる。
タップルームの目玉は、20を超えるタップから注がれるドラフトビールだ。多くはベイブルーイングのビールだが、他にも石川県能登町に拠点を持つ日本海倶楽部の素晴らしいビールや、ビール大国のチェコを代表するピルスナーウルケル、さらにはアサヒなどのゲストビールも揃っている。ビールはそれぞれのスタイルに合ったグラスで提供されるが、ほとんどのビールに「スモール」と「パイント(ラージ)」のサイズオプションがある。価格はスモールサイズで690円から、ラージサイズで1000円以上となっている。興味深いことに、ドリンクメニューにはさまざまなスピリッツも揃っており、鈴木が運営する横浜ジン蒸溜所のクラフトジンが980円から楽しめる。
これだけ豊富なドリンクメニューがあれば、食事も一緒に楽しみたくなるだろう。小皿料理(餃子、揚げ茄子、ポテトサラダなど)は480円から楽しめる。しっかりとした食事をとりたい場合は、店の名物メニューのシンガポール風チキンライスがおすすめだ。価格はセットで1200円。チキンライスに使われる鶏肉は、横浜の鶏肉専門店「梅や」から仕入れている。
席はカジュアルで、小さなバーを囲むように8脚ほどのスツールが並び、客席エリアには2人掛けのテーブルがいくつか配置されている。急いでいる方や、通りすがりの方、電車で飲むビールが欲しい方には、テイクアウト用の冷蔵庫も用意されている。飲み過ぎにはくれぐれもご注意を!