高架線の下にレストランを見つけて驚くかもしれないが、「黄金スタジオ」は一見ユニークな場所に位置する特別な空間だ。黄金スタジオとは、京急線黄金町駅から徒歩3分の場所に位置し、黄金町エリアマネジメントセンターが運営する文化芸術スタジオの総称だ。スタジオ内の一区画が、日替わりのオーナーで楽しめるシェアキッチンスペースとなっている。日曜日は、シェフでパティシエの福本有希が「どんぐりキッチン」を2022年5月から営業している。彼は野毛のプライベートキッチンで完全注文制のスイーツやケーキも製作している。
どんぐりキッチンの料理は、それぞれの素材の味を大切に、ほかの食材と組み合わせることで魔法のような味わいを生まれ、美しく芸術的な盛り付けで提供される。ランチとディナー両方とも1300円から1500円(メニューによって変動)で、前菜・サラダ・メインディッシュ・ライスのセットメニューが用意されている。福本は神奈川県産の食材と、山梨県産と北海道産の無農薬野菜を使用。デザートはすべて手作りで常時5種類ほどあり、800円追加することでデザートとドリンクをつけることができる。福本は人間生活の基盤を形成している食は、もっとも身近な芸術の形であるべきだという信念を持つ。おいしくて美しい食事を摂ることで、体が整うように感じるだろう。 ランチとディナーに加え、お客さんは俳句を詠むと、俳句が書かれた「俳句っきー」をもらうことができる。どんな言語の俳句でも良いという。「どんぐりパパ」こと福本は、俳句の学校にも通ったという俳人だ。お客さんが詠んだ俳句は、どんぐりキッチンのInstagramでも紹介されている。