日ノ出町の高架下に、新たに誕生した「Tinys Yokohama Hinodecho」。移動式の「タイニーハウス」の間に設けられたイベントスペースでは、毎週毎晩のようにトークイベントや映画上映会が開催されている。
Tinysを運営するYADOKARIが東京・日本橋に拠点を置いていたころから続く「本との土曜日」は、隔月に1回ほど開催されるブックフェア。平日は別の仕事をしながら、週末は各地の古本市などで本を売り歩く人、カフェや書店の一角で「間借り書店」として自身がセレクトする本棚を持つ人など、さまざまな本好きが出店し、テーマに沿った本を並べる。
たとえば前回のテーマ「正直な働き方」に合わせてセレクトされたのは、近年の時流に沿った、初期投資やリスクが少なく、身の丈にあった「小」さな「商い」、すなわち「小商い」に関する本や、ステレオタイプだけではないさまざまな人の生き方を描いた本。テーマに正面から向き合ったものもあれば、変化球パターンで「そうきたか!」と唸らせるものまで、店主の個性がセレクトからにじみ出るので会話も生まれやすい。
次回、7月21日のテーマはずばり「お酒」。飲んだくれの主人公が登場するハードボイルド小説が並ぶのか、はたまた隠れた名酒場を案内するガイド本なのか。大岡川沿いを散歩がてら覗いてみてほしい。もちろん、喉が渇いたらバーでクラフトビールやカクテルを頼むのもよいだろう。
そのほかにも、7月はイタリアのドキュメンタリー映画『トランスマンツァ・ツアー イタリア・農村回帰の旅』上映と監督を迎えたトーク(16日)、持続可能な社会を作るためのゴール「SDGs」についての勉強会(18日)などを予定している。