クリスマスが近づいてくると、何となく優しい気持ちになる人も多いのではないだろうか。クリスマストイズで過ごしていると、そんな思いをより深く実感できる。1986年9月に、大のクリスマス好きというオーナーの北原照久氏がオープンしたこのお店は、店名の通り、クリスマスのグッズを一年中販売している。そして、山手の一角にある洋館を手作業で修復してきたという店内には、日常からは離れた、ゆったりとした空気が流れている。
「赤と緑を基調とした、オーソドックスなクリスマスをコンセプトにしている」という店長の観音林昌子氏の言葉通り、店内に並んでいる商品の数々はどれも親しみやすさで溢れている。8〜9割は海外からのもので、約2千種類、2万点の商品がお店にやってくるという。その中でも、見た目の変化がドラマを感じさせるスノードームや、クリスマスには欠かせないオーナメントなどが人気とのこと。
一方で、これまで多くの来店者と出会ってきた観音林氏は、「商品を見ていると、お客様の表情が目に浮かぶ」と言う。代々通い続ける来店者も多く、「幼い頃から来店していた方が、いつの間にか大きくなって自分の家庭を築き、最近では両親や祖父母を連れて、家族4世代でやってくることもある」というのも納得だ。相手とのコミュニケーションや一つ一つの繋がりを大切にしているクリスマストイズは、季節を超えて、クリスマスに感じるあの優しい気持ちを彷彿とさせてくれる。
自然豊かで、穏やかな時間が流れる山手に位置するクリスマストイズ。今後も世代を超えて長く愛されていくだろう。