「良い写真」と聞いた時、どんな写真を思い浮かべるでしょうか。綺麗に写っている写真、かっこいい写真、センスの良い写真などなど。
ある幼い女の子とのエピソードをご紹介します。
女の子は、度の厚いメガネを掛け、歯に矯正器具を付けていて、お世辞にも「かわいい」とか「綺麗」というお顔立ちとはいえませんでした。でも女の子の目はキラキラしていて、そしていつもニコニコしているとても愛らしい子でした。その日、女の子はサイドボードに飾ってあった1枚の写真を、私に見せてくれました。とても美しい若い女性のポートレイト。
「私のひいおばあちゃんの写真なの」と、その子は教えてくれました。
「私も大きくなったら、ひいおばあちゃんみたいに綺麗になるんだ」と、とても幸せそうに話してくれました。
50年前の写真が時を超えて、女の子へ前向きに生きる活力を授けたのです。良い写真は、将来への指針となり未来への希望を生み出す力を持っています。