ビアガレージ87は、親しみやすくあたたかいバーの典型のようなところだ。ほとんどがスタンディング席で、椅子は2席のみ。薄暗くジャズがBGMに流れていて、雰囲気は落ち着いている。
金曜の夜。男女問わず、多くの常連や一見さんが集まると、店内はとたんに社交的な雰囲気になった。快活なオーナー、清水竜はいつでも気さくな冗談を交わし、親切な言葉をかけていた。常に笑顔で、1週間毎日休むことなく店を切り盛りしている。
ビールのセレクションはかなりバラエティに富んでいる。タップ数は10で、キリンビール(¥450)やギネス(ハーフ¥450/パイント¥850)といったスタンダードなものと、日本の小規模ブルワリーによるクラフトビールが5種類(すべて約¥800)だった。セレクションは、ラガーからピルスまで、ブラックIPAからラオホまで、多彩なスタイルを最大公約して注意深く揃えている。店名にビールとあるが、ビアガレージが提供するドリンクはビールのみにとどまらない。20種類のウィスキー、上質な日本酒、そして在庫にはあなたが思いつくありとあらゆるものが秘められている。
フードはドリンクと合うものばかりだった。例えば、自家製スモークベーコン(厚切り¥500)は田沢湖のスモーキーなラオホビールと見事なペアリングを奏していた。そのほかのおすすめメニューはスパイシーガーリック唐揚げ(¥500)、わさび醤油のアボカド(¥300)など。すべてがお手頃価格だ。財布に少しお金が入っているなら、ビアガラージに逃げ込もう。