2018年春、タイニーハウスと呼ばれる3棟の木製トレーラーハウスがけん引され、日ノ出町駅近くの高架下に設置された。このタイニーハウスは瞬く間にバックパッカーや移動式住宅のファンに知られることとなり、宿泊者と地元民が共にくつろぐ風通しの良いカフェラウンジは、さまざまなエンターテイメントと交流の拠点となった。
「Tinys Yokohama Hinodecho」のロケーションは抜群だ。目の前には大岡川が流れ、ゲストはスタンドアップサドルサーフィン(SUP)に挑戦したり、春には川沿いで花見を楽しむことができる。このエリアは元赤線地帯としても知られている。アートや多様な文化、そして人のにぎわいをこの場所に呼び込むことで、地域の再活性が期待できる。
20フィートのオーダーメイドのタイニーハウスはすべて家具付き。トイレやシャワーも室内に完備されている。ベッドさえあればOKというバックパッカーから、一棟丸ごと借り切ってタイニーハウスの暮らしを体験したいというファミリー層まで、幅広く対応している。マネージャーの福岡達也は、「高級ホテルや大きな家に住むのとは違い、タイニーハウスでは必要最小限のものでシンプルな暮らしを体験できます」と語る。
カフェラウンジではトークショー、ワークショップ、映画上映会、本の交換会や落語会など、常に多様なイベントが開催されている。これらのイベントには宿泊者のみならず誰でも気軽に参加することができ、クラフトビール(¥700)、オリジナルカクテル(¥450)、タイニーズバーガーセット(¥1300)などのドリンクやフードも楽しめる。今後は京急沿線のマイクロブルワリーで作られたクラフトビールをメニューに加え、夏にはバーベキューも予定している。「日ノ出町エリアの新しい交流拠点にぜひ来てください。歴史を知ると街がもっと楽しめますよ」と福岡が笑顔で言った。