野毛にこれ以上バーが必要だろうか? サクラタップスであれば、答えはイエスだ。そのアプローチはシンプルだが、うまくいっている。コーヒー、クラフトビールと小皿があれば、楽しい夜を始めるには十分というものだ。
名前の「タップス」は、バーの素晴らしいサーバーシステムを通じて最高の状態でタップで提供される、8種類の樽生ビールを意味する。ビールを最高の状態で提供するサーバーは、日本のベストクラフトビールを飲むときにはあってほしいもの。現在、クラフトビールブームが日本を席巻しているが、日本のマイクロブルワリーは、実に20年にわたって、少量生産で職人魂を込めたビールをつくり続けている。そして、いくつかのブルワリーは日本および海外でも高く評価されるようになった。私たちが訪れた際には、長野・志賀高原、北海道・ノースアイランド、三重・伊勢角屋麦酒などの醸造所のビールが提供されていた。サイズは3種類で、ラージサイズ(450ml)は¥1000から、ミディアム(250ml)は¥600から、スモールサイズ(150ml)は¥400から。貴重なものは、もう少し値が張る場合がある。
ビールのほかにも、コーヒーが2種類、ハウスブレンド(¥400)とシーズナルコーヒー(¥500)が提供されている。どちらもホットかアイスが選べる。テイクアウトの場合は¥100引きだ。ハウスブレンドは「From Seed to Cup 〜コーヒーの種から消費者が手に持つカップまで〜」をモットーに掲げる、湘南の27 コーヒーロースターズによるスペシャリティブレンドである。
サクラタップスは、スナックをはじめとする10種類程度のフードも用意しており、そのほとんどがたったの¥300だ。ピクルス、サラダ、スプレッドや、カリフラワーのフリットといったシンプルな料理が定番。バーの料理にしてはヘルシーなものが多いのが印象的だった。
席数は、常連やペアのための小さなテーブルがいくつかあるだけで、限られている。多くのクラフトビールバーと同じく、サクラタップスは禁煙。ドリンクのフルアロマを楽しむことができるだろう。