元町仲通り入口近くのビルの2階にあり、フランス語で「ごちゃまぜ」という意味の名前を持つ、隠れ家のようなレストラン・メリメロ。階段を上がると、たくさんのベトナム食器と観葉植物に囲まれたキッチンとダイニングスペースが広がる。店主は、ベトナムの食文化に魅了され、年に数回は訪れているという吉田清志・清美夫妻だ。
そんな吉田夫妻が作るベトナム料理は現地さながら、たくさんの新鮮野菜やミントの葉と控えめのスパイスが特徴。一番人気のベトナム風揚げ春巻きレタスとハーブ添え(1400円)は、揚げ立ての春巻きを、たっぷりのパクチーやシソ、ミントの葉と一緒にレタスで巻いて頂く。自家製トマトチリソースを付けてライムを絞れば、驚くほどの爽快感が口に広がる。
清志さんのおすすめは、妻の清美さんが作る本日の前菜3種盛り(1200円~)だ。メニューの黒板には青パパイヤと海老のベトナムサラダや、牡蠣のオイル漬けとパクチーの合わせなどがずらりと並び、どれもベトナムビール(750円~)と相性ぴったり。一方、清美さんのおすすめは、清志さんが作るキノコやシーフードのアヒージョ(750円~900円)、そして喫茶店のナポリタン(900円)だ。
ベトナム料理店とナポリタンとは珍しい組み合わせだが、そのレシピは、関内で約40年に渡り喫茶店を経営していた清美さんの父親から伝授されたものだという。「なかなか義父においしいと言ってもらえない」と清志さんは苦笑するが、清美さんにとっては「小さい頃から大好きだった味」が再現されているそうだ。ベトナム料理からアヒージョやナポリタンに至るまで、メニューはなんと30以上。まさにメリメロ(ごちゃまぜ)な美食空間だ。あれもこれも食べたくなるので、お腹をいっぱい空かせて訪れたい。